東京を出発し、新幹線でおよそ2時間。新潟駅に降り立つと、そこからはレンタカーでの自由な旅の始まりです。
今回の目的地は、新潟を代表する名湯・月岡温泉。その中でも「白玉の湯 泉慶(せんけい)」に宿泊し、美肌の湯と旬の味覚を味わうことを楽しみにしていました。
道中では、老舗の笹川餅屋で名物の笹団子を手に入れ、小嶋屋総本店で本場のへぎそばを堪能。新潟せんべい王国や酒蔵リゾート「五階菱」にも立ち寄り、米どころ新潟ならではの味覚と文化を少しずつ体感していきました。
そして、夕刻に到着した泉慶は、広々とした館内に美術品が飾られ、旅館というより美術館に訪れたような趣。湯けむりに包まれる硫黄泉の露天風呂では、肌がすべすべになる感覚を楽しみ、夕食にはのどぐろや新潟県産牛など、土地の恵みを活かした会席料理に舌鼓を打ちました。
さらに翌日は瓢湖や白山神社、五泉八幡宮などをめぐり、風鈴祭りの音色や酒蔵の香りに包まれながら、新潟の多彩な魅力を感じることができました。
この記事では、実際の旅程に沿って「白玉の湯 泉慶」の宿泊体験と、周辺の観光・グルメスポットをご紹介します。これから新潟・月岡温泉を訪れようと考えている方に、旅の参考となれば幸いです。
1日目|新潟到着から月岡温泉へ
東京駅を出発し、新幹線で約2時間。新潟駅に到着してからはレンタカーを借り、自由気ままに車で巡る旅が始まりました。道中では老舗の和菓子店やそば処、酒蔵リゾートなどを巡り、米どころ新潟ならではの食と文化を楽しみながら月岡温泉を目指します。

東京から新潟へ|新幹線+レンタカーで快適アクセス
東京から新潟へは新幹線を利用し、約2時間で到着。移動時間が短いため、朝出発しても十分に観光を楽しむ余裕があります。新潟駅でレンタカーを借りることで、観光地やグルメスポットを効率的に巡れるのも魅力です。今回は1泊2日の行程でしたが、車があったおかげで市内から郊外まで、点在する見どころを自在に組み合わせることができました。公共交通機関だけでは行きにくい場所も多いため、新潟旅行にはレンタカーが最適だと実感しました。
笹川餅屋で新潟名物「笹団子」をテイクアウト
最初に立ち寄ったのは、創業1883年の老舗「笹川餅屋」。新潟を代表する郷土菓子「笹団子」を世に広めたことで知られる名店です。白山神社近くの小さなお店ですが、新潟市のふるさと納税や食べログ百名店にも選ばれるほどの人気。今回はテイクアウトでいただきました。笹の葉を開くと、よもぎの香りがふわりと広がり、素朴ながら奥深い味わい。餡の甘さも程よく、旅の道中のおやつにぴったりでした。派手さはないものの、長く地元に愛されてきた理由を噛みしめる一品です。


小嶋屋総本店で本場のへぎそば&新潟かつ丼ランチ
ランチには「小嶋屋総本店 松崎店」を訪れました。ここは新潟名物・へぎそばの名店。つなぎに海藻の「ふのり」を使ったそばは、つるりとした喉ごしとしっかりとしたコシが特徴です。午前11時の開店と同時に到着しましたが、すでに行列ができており、地元の人気の高さがうかがえます。

へぎそばはもちろん絶品でしたが、驚いたのは新潟かつ丼。卵でとじないスタイルで、甘辛いタレが衣にしみ込み、ご飯との相性は抜群。旅の最初の食事から新潟の食文化の豊かさを堪能できました。


新潟せんべい王国で手焼き体験&お土産探し
次に訪れたのは「新潟せんべい王国」。人気商品「ばかうけ」で有名なBEFCOの直売所です。


工場に隣接した施設では、せんべいの手焼き体験ができるのも魅力。アウトレット価格で購入できるお菓子もあり、ついつい買いすぎてしまいそうになります。新潟ならではのお土産探しにも最適な場所で、観光と買い物の両方を楽しめました。


酒蔵リゾート「五階菱」で庭園と日本酒を堪能
午後は王紋酒造が手掛ける「五階菱」へ。体感型の酒蔵リゾートとして整備されており、庭園やカフェを併設した落ち着いた空間が広がります。入園料はかかりますので、宿泊先の泉慶で割引券をもらって2日目に訪れた方がよかったかもしれません。


販売所では高級銘柄を含む日本酒を試飲でき、特に1回3000円の酒ガチャは外れても4000円程度の高級銘柄をいただけるなど満足感のある内容でした。




周辺には、新発田市出身の大倉喜八郎ゆかりの「蔵春閣」や新発田諏訪神社など見どころもあり、酒と歴史文化を同時に楽しめるエリアです。






白玉の湯 泉慶にチェックイン|第一印象と館内の雰囲気
夕刻、いよいよ月岡温泉「白玉の湯 泉慶」へ。田んぼの中に突如現れる巨大な旅館は圧倒的な存在感です。館内に足を踏み入れると、広々としたロビーに美術品が並び、まるで美術館のような趣。上村松園の美人画まで飾られており、宿泊施設というより文化施設のような印象を受けました。一方で、月岡温泉街自体はやや寂れた雰囲気が残っており、旅館とのギャップも感じられます。しかし、それもまた「泉慶」に泊まる特別感を際立たせているように思いました。第一印象から非日常感に包まれ、これからの滞在への期待が高まります。
白玉の湯 泉慶の宿泊体験
月岡温泉の中でもひときわ存在感を放つ「白玉の湯 泉慶」。館内に一歩足を踏み入れると、まるで美術館のような雰囲気に包まれ、客室では和モダンの落ち着きに浸ることができました。硫黄の香り漂う温泉は美肌効果抜群で、食事では新潟の旬の食材を存分に堪能。さらに朝食バイキングでは名物のつきたてお餅が並び、旅の記憶をより一層豊かなものにしてくれました。


美術館のような館内と和モダン客室の快適さ
泉慶に入って最初に驚かされるのは、その館内の華やかさです。広々としたロビーや廊下には美術品が数多く飾られており、上村松園の美人画まで目にすることができます。


旅館というより美術館を訪れているような感覚になり、非日常感が一気に高まりました。宿泊したのはテラス付きの和モダン客室。シモンズ製セミダブルベッドが配された和洋室で、広縁にはソファもあり、ゆったりと過ごせました。田んぼの中にぽつんと建つ巨大旅館という立地ゆえ、窓の外に広がる景色は少々寂しい印象もありましたが、その静けさがむしろ落ち着きを与えてくれました。快適さと非日常を同時に味わえる空間は、旅の拠点として申し分ありません。




美肌効果抜群!硫黄香る白玉の湯を堪能
泉慶の大きな魅力は、やはり自家源泉「白玉の湯」。露天風呂に出ると硫黄の香りが立ち込め、濃厚な湯に身を沈めると肌がすべすべになるのを実感できます。泉質が濃いため、内湯はあえて白湯にしているほど。効能を強く感じられる分、硫黄の匂いが苦手な人には少し強く感じられるかもしれません。それでも、これほど特徴的な湯に浸かれる温泉はそう多くはなく、一度は体験してみる価値があります。湯上がりの心地よさは格別で、まさに「美人の湯」と呼ばれる所以を肌で感じました。


越後の旬を味わう会席料理|のどぐろ&県産牛の選べるメイン
夕食は個室料亭「旬熹楽」でいただく創作会席料理。メインは幻の高級魚「のどぐろ」か新潟県産牛のステーキを選べるスタイルでした。今回いただいたメニューは以下の通りです。
- <旬彩> 爽やかな里山の風 和風前菜 季節のお楽しみ 新発田の夏物語り
- <温物> ホエイ豚の旨煮餡 胡麻の香り羽二重蒸し
- <向付> 潮風の恵み 氷の宝船 海鮮五宝盛り
- <特選> 新潟フードブランド 県産牛網焼きステーキ または のどぐろ姿焼き
- <香肴> しあわせの吹き寄せ揚げ
- <暖雪> 泉慶名物 越後もちぶたと高原野菜の越後白雪鍋
- <和味> 新発田産コシヒカリ 留椀 香りのもの
- <果実> 月の丘のカフェ プティフールいろいろ
















どの料理も素材の良さを活かしており、特に新潟県産コシヒカリのご飯は格別で、思わずおかわりをしてしまいました。量もかなり多く、最後はお腹いっぱいに。華やかでありながら土地の味わいがしっかりと伝わってくる献立で、大満足の夕餉となりました。
名物・つきたてお餅も!40種以上の朝食バイキング


朝食はコンベンションホール「王朝」での和洋バイキング。40種類以上の料理が並び、特に目を引くのが名物のつきたてお餅です。新潟産「こがねもち米」を使い、料理長自らが実演。越後地方のお雑煮やあんこ、きな粉、おろしなど好みのトッピングで楽しめます。杵を使った餅つき体験も可能で、朝から賑わう様子は活気にあふれていました。




料理の種類が多いですが、採るのに行列ができてゆっくりはできませんが、それもまた人気の証。活気があり、旅の朝を彩るにふさわしい内容でした。


2日目|新潟をめぐる観光とグルメ
泉慶で迎えた朝は、つきたてのお餅と豊富な朝食バイキングでお腹を満たした後、新潟の魅力を探す一日が始まりました。白鳥が飛来する湖から歴史ある神社、風鈴祭りの幻想的な光景、そして締めには地元料理と日本酒。車で移動するからこそ出会える多彩な新潟の顔を楽しむことができました。


瓢湖で白鳥と自然の景色に癒される
最初に訪れたのは「瓢湖」。冬には白鳥が飛来することで有名ですが、夏の湖も静かで心を落ち着かせてくれます。湖畔を歩きながら、白鳥の群れが羽を休める姿や水面を渡る風を感じるひとときは、観光地らしい華やかさとは異なる自然の癒しに包まれます。周辺には小さな売店や食事処もありますが、決して派手ではなく、地元の人々に守られている湖という印象。旅の途中に訪れると、次の目的地へ向かう前に心を整える場所としてちょうどよいスポットです。


この時期は蓮の花が咲き誇っています。


亀田製菓直売所で「柿の種」「ハッピーターン」をお得にゲット
続いて立ち寄ったのは「亀田製菓 水原工場」に併設された直売所。柿の種やハッピーターンといった全国的におなじみのお菓子が、驚くほど安価で販売されています。箱単位での販売が中心で、旅行者にとっては持ち帰りに少し不向きな量ではありますが、その価格の安さについ手が伸びてしまうほど。発送サービスもありますが、送料が商品の値段を超えてしまうこともあり、割高感は否めません。それでも地元ならではの「工場価格」を体験できるのは楽しく、お菓子好きには外せない立ち寄り先です。


ヤスダヨーグルトのY&Y GARDENでスイーツタイム
瓢湖からの道中にある「ヤスダヨーグルト Y&Y GARDEN」は、緑豊かな敷地に工場直営のショップとカフェが並ぶ人気スポット。ヨーグルトはもちろん、アイスクリームやスイーツ、パンやオリジナルグッズまで揃い、首都圏でも人気のブランドを存分に味わえます。アウトレット価格でお得に購入できるのも魅力。購入したケーキやヨーグルトは隣接する「サニーテラス」でいただくことができ、庭園を眺めながらのひとときは、ドライブの合間の休憩にぴったりでした。








五泉八幡宮で「七夕風鈴祭」幻想的な光景を楽しむ
次に訪れた「五泉八幡宮」では、ちょうど七夕風鈴祭が開催されていました。境内には約5,000個、900種類もの風鈴が奉納され、風に揺れて奏でる音色が夏の空気を涼やかにしてくれます。カラフルな傘を吊るしたアンブレラスカイも広がり、昼も夜もインスタ映えする景色が楽しめました。夜にはライトアップも行われ、幻想的な光景に心が奪われます。御朱印や限定のお守りも用意されており、ただ眺めるだけでなく、旅の思い出として持ち帰れるのも魅力的でした。








北方文化博物館で新潟の歴史を感じる
歴史を感じる場所として立ち寄ったのが「北方文化博物館」。豪農の館として知られる広大な敷地に、当時の繁栄を物語る建築や庭園が残されています。長い回廊を歩きながら往時の暮らしを想像すると、新潟が米どころとして発展してきた歴史の重みを実感しました。観光地として整備されていますが、どこか鄙びた雰囲気もあり、静かに文化に浸りたい人に向いた場所です。派手さはないものの、新潟の奥行きを感じられる貴重な体験でした。


ここの大藤棚は全国的にも有名で、「じゃらん・全国藤の花スポット人気TOP5」の第1位(2023年3月29日現在)にもなり、めざましテレビでも放送されました。
白山神社の風鈴まつり|夏の涼やかな参拝体験
新潟市内にある「白山神社」では、夏の風物詩ともいえる風鈴まつりが開催中でした。境内に飾られた1,000個以上の風鈴が涼やかな音を奏で、夕刻にはライトアップされ幻想的な光景が広がります。特に印象的だったのは「ピアノ風鈴」。音階順に並んでおり、叩けば「かえるの合唱」や「きらきら星」を奏でられる仕掛けに、大人も思わず夢中になってしまいます。カラフルな花手水や水みくじもあり、参拝そのものが夏祭りのように楽しめるのがこの神社の魅力です。




今代司酒造で酒蔵見学&プレミアムテイスティング
旅の後半で訪れたのは、新潟駅から歩いて行ける「今代司酒造」。1767年創業の歴史ある酒蔵で、趣ある建物を見学しながら日本酒づくりの工程や沼垂地域の歴史に触れることができます。無料の試飲では季節のお酒やノンアルコール甘酒をいただけ、プレミアムテイスティング(1,000円)では10種類以上を少しずつ味わうことができました。古い道具や看板が残されており、タイムスリップしたような雰囲気も魅力。スタッフの説明も丁寧で、造り手の想いを感じながら一杯一杯を楽しめました。






旅の締めは「越後一会 十郎」で地元料理と日本酒を堪能
最後の夕食は、新潟駅近くの人気店「越後一会 十郎」。食べログ百名店にも選ばれる名店で、予約必須の理由がすぐにわかります。地元料理を肴に日本酒を味わうスタイルで、枝豆や栃尾の油揚げ、のっぺい汁など、新潟らしい家庭の味はどれをとっても美味でした。








実はこのお店は「あべ+」という日本酒が飲めるお店としてマークしていました。当日もメニューにはありませんが、お願いすると特別に用意していただけました。美味しい日本酒と新潟の家庭の味で、旅の最後にふさわしい一軒で、新潟の食と酒の奥深さを締めくくることができました。


月岡温泉街の楽しみ方
泉慶の館内だけでなく、月岡温泉街を歩けばまた違った楽しみが広がっています。正直なところ全体的には少し寂れた印象もありますが、だからこそ素朴で味わい深い時間を過ごせるのも事実。新潟の地酒を試飲できるショップは特におすすめ、旅館の滞在とあわせて散策すると新潟の奥行きが見えてきます。
温泉街のお土産スポット
月岡温泉街を歩くと、華やかさよりも素朴さが勝っており、店数も多くはありませんが、名物の「月岡まんじゅう」を扱う菓子店や、地酒の試飲をさせてくれる店があり、ちょっとした寄り道が旅を豊かにしてくれます。観光地化された街並みではないぶん、静かな時間を楽しむ大人の旅には向いていると感じました。


地酒プレミアムSAKE蔵で新潟全酒造の銘柄を試飲
特に印象に残ったのが「新潟地酒premium SAKE蔵」。新潟県内の全酒造から厳選された92銘柄もの日本酒が並び、試飲引換券を購入すれば3杯のテイスティングを楽しめます。600円という価格でプレミアムな銘柄を味わえるのは非常に魅力的。観光客向けの華やかな店舗ではありますが、これだけのラインナップを揃えた場所は他になく、日本酒好きにはたまらない空間です。飲み比べを通じてお気に入りの一本を見つけ、その場で購入できるのも嬉しい体験でした。




新喜久屋酒店で老舗の日本酒を選ぶ楽しみ
一方で、より落ち着いた雰囲気を求めるなら老舗「新喜久屋酒店」がおすすめです。


扱う銘柄数は多くはないものの、県内11蔵の清酒を取り揃え、丁寧な接客で地酒を紹介してくれます。華やかさではSAKE蔵に劣るかもしれませんが、かえってこちらの方が本当に欲しい一本に出会えるという印象を受けました。地元の方に長く愛されてきた店ならではの信頼感もあり、派手さより中身を重視する方には心地よい買い物体験になるでしょう。月岡温泉街は決して活気に満ちた街並みではありませんが、こうした小さな店にこそ旅の記憶に残る出会いがあると感じました。




月岡温泉 白玉の湯 泉慶の基本情報とアクセス
泉慶は新潟の中でも高い評価を得ている旅館ですが、初めて訪れる方にとって気になるのはアクセスや料金プラン、そして駐車場や送迎などの利用環境でしょう。実際に訪れてみて感じた利便性や注意点を含めて整理しました。
最寄り駅・ICからの行き方
泉慶へは、JR月岡駅から車で約10分、JR豊栄駅から約20分の距離にあります。高速道路を利用する場合は磐越道・安田ICから車で20分程度。新幹線で新潟駅に到着後、レンタカーを借りて移動すれば市内や周辺観光地と組み合わせやすく、とても便利でした。実際に私も新潟駅から車を借りて移動しましたが、道はシンプルで迷うことはなく、途中に立ち寄りスポットが多いのも魅力。公共交通機関だけで向かうと自由度が低いため、レンタカーを利用するのが旅を充実させるポイントだと感じました。
駐車場・送迎サービスの有無
泉慶には150台分の無料駐車場が用意されており、車での訪問には安心感があります。実際に利用した際も広さに余裕があり、駐車に困ることはありませんでした。また、JR月岡駅や豊栄駅からは送迎サービスもあり、公共交通機関でのアクセスを選ぶ方にも配慮されています。ただし、周辺は田んぼに囲まれた静かなエリアで、温泉街自体は少し寂れた印象を受けるかもしれません。車があれば周辺観光にも足を延ばせますが、徒歩での散策はやや単調に感じられるのが正直なところです。
宿泊料金とおすすめプラン
今回利用したのは「【新潟県産牛のステーキ or のどぐろの塩焼き】美味プラン」。大人2名で合計59,400円のところ、即時利用や割引クーポンを適用して実際の支払いは49,640円でした。和モダンのテラス付き客室で、シモンズ社製ベッドやゆったりとしたソファを備えた快適な空間。食事は個室料亭での創作会席で、メインを「新潟県産牛のステーキ」か「のどぐろの塩焼き」から選べるのが大きな魅力です。
料理のボリュームはかなり多めで、特に新発田産コシヒカリは美味しく、思わずおかわりをしてしまうほど。全体的に満足度の高い内容ですが、量の多さゆえ最後は食べきれない方もいるかもしれません。料金としては決して安くはありませんが、部屋・食事・温泉の質を考えると妥当であり、特別な旅行には十分に値するプランでした。
まとめ|泉慶と新潟旅を終えて
月岡温泉「白玉の湯 泉慶」での宿泊を中心に、新潟の魅力を巡る二日間の旅。温泉・美食・観光が揃い、心にも記憶にも残る時間となりました。最後にこの旅を振り返り、感じたことをまとめます。
美肌の湯+美食+観光で大満足の旅
泉慶の湯は、硫黄の香りが心地よく漂う本格的な温泉で、肌がしっとりとなる感覚はやはり特筆すべきもの。美肌の湯と呼ばれる所以を実感できました。夕食では「のどぐろの塩焼き」や「新潟県産牛ステーキ」といった選べるメインを中心に、前菜から甘味まで手の込んだ品が並びました。特に氷の器に盛られたお造りは見た目も涼やかで、夏らしい演出が印象的でした。ただ、料理全体のボリュームはやや多く、最後は食べきれないほどだったのも正直なところです。観光では、訪れたのは七夕の時期でしたので、白山神社や五泉八幡宮の風鈴祭りに心を和ませ、今代司酒造では地酒の深い味わいを知るなど、新潟の自然と文化を体感することができました。温泉・美食・観光が揃うことで旅の満足度は高まり、心から「来てよかった」と思える時間でした。
夫婦旅・親孝行・女子旅におすすめの理由
泉慶は広々とした和モダンの客室や落ち着いた個室料亭が備わり、静かな時間を大切にしたい旅にぴったり。館内には美術品が多く展示されており、滞在そのものが文化的体験になる点も大人の旅に向いています。夫婦でゆったり過ごすのはもちろん、親世代を連れての親孝行旅行にも安心して選べるお宿です。朝食の名物「つきたて餅」や40種類を超えるバイキングは、女性同士の旅行にも話題性があり、旅の思い出を彩ってくれます。一方で、温泉街自体は少し寂れた印象があるため、宿の中でしっかりとした時間を過ごすスタイルの方が向いているかもしれません。それでも、非日常を味わいたい方には十分おすすめできる宿です。
次回訪れたいスポットと再訪への期待
今回の旅では新潟の魅力を存分に感じましたが、それでもまだ訪れてみたい場所がいくつも残っています。例えば、村上の鮭文化を体験できる「イヨボヤ会館」や、佐渡島の金山・たらい舟体験なども心惹かれる存在。また、冬の時期に再訪して、瓢湖の白鳥や雪景色の中で泉慶の露天風呂を楽しむのも憧れのひとつです。次回は、料理の選択肢やお酒とのペアリングをよりじっくり味わいながら、季節を変えて再び訪れたいと強く感じています。泉慶の美肌の湯と新潟の豊かな食文化は、一度きりではもったいない。旅を終えても「また来たい」と思わせてくれる宿こそ、真に価値のある場所だと改めて実感しました。